音符の長さ・拍と拍子と小節・リズムの読み方
目次
音(音符)の長さについて解説します。音符の長さを表す言葉は音価(おんか)と言います。
拍子、拍、小節、さらにはテンポを理解し「リズムが読める=楽譜が読める」ようになります。
下のリンクから空の楽譜がダウンロードできます。実際に音符を書いてみましょう。楽譜を書く場合には見やすく書くことを心がけましょう。
音符の種類
1小節で表す音符の基本5種類をみてみましょう。※音の高さは関係ありません。
赤い縦線の仕切りは4分音符を1拍としたときの比率を表しています。
- 全音符
- 小節の全部の長さの音符
- 2分音符
- 全音符の1/2の長さ
- 4分音符
- 全音符の1/4の長さ、四分割した長さ。四分音符を1拍とします。
- 8分音符
- 全音符の1/8の長さ。または、四分音符の半分の長さ。
- 16分音符
- 全音符の1/16の長さ。八分音符の半分の長さ。
※全音符は四分の四拍子は4拍分の音価、四分の三拍子は3拍分の音価になる場合がありますが、特に決まりはなく楽譜の作者よって変わります。
いきなりこれを出されても・・・ですよね。
音符の種類のイメージ
上の図を見てもイメージし辛いですね。下のようにイメージするといかがでしょう?さらに分かりやすくするために下図は言葉を当てはめてたものです。
休符
以下は休符の5種類です。
休符には「休む」の文字が入っていますが、音を「お休みする」「弾かない」では無く「無音がある」という意識で演奏しましょう。
休符も音符と同じように言葉「ウ」や「ウン」などと当てはめてみると理解しやすくなります。
- 全休符
- 小節の全部の休符
- 2分休符
- 全休符の1/2の長さ
- 4分休符
- 全休符の1/4の長さ
- 8分休符
- 全休符の1/8の長さ
- 16分休符
- 全休符の1/16の長さ
ギターのストロークで音価を読む!
ギターストロークで考えていくと音価、リズムが読めるようになっていきます。
ダウンアップそれぞれのストローク1回を8分音符1つとすると4分音符、2分音符、全音符までを同じ動作(ストローク)で表せます。
倍のストロークを行うことで16分音符を表現します。
表拍・裏拍
ギターのストロークで説明すると、上の図で赤の矢印(下向き)を表拍(おもてはく)、青の矢印(上向き)は裏拍(うらはく)と言いリズムの表現では大切な要素です。深い話もありますが今回は簡単な説明で終えます。
連桁(れんこう)
8分音符以下の音符が2個以上続く場合にそれらをつなぐことが出来ます。8分音符は連桁で2拍ずつ(または1拍)でつなげる、16分音符は連桁で1拍ずつでつなげるのが慣例です。
拍(はく)、拍子(ひょうし)
一定の間隔を保った音(光、鼓動なども)が繰り返されるそのひとつを「拍」といいます。
拍を1・2・3・4、1・2・3・4とリズムを取る。このようなグループを「拍子」といいます。
このときの1・2・3・4は4拍子(※4拍子については後述)。
一定の間隔の拍をひとまとまりとし反復することを拍子といい、それぞれひとつを拍と言います。
拍子は英語でBeat(ビート)(※ビートについては後述)と言いますが、日本ではやや曖昧な表現です。
拍子の反復は強拍と弱拍に分けられ、一定の規則性がひとまとまりグループとなります。
※強拍、弱拍とは演奏の強弱ではなく重要度(感じ方や意識)です。形式的な概念なのであまり気にする必要はない。
売れているポピュラー音楽は9割以上(推定)が4拍子。
拍子記号
拍子記号は1小節に何拍入れるかを示した記号です。◯◯ぶんの◯◯と分数のように表しますが、数学の意味は全くありません。
4/4(4分の4拍子)であれば、分母にあたる下の数字が4分音符を意味し、上の数字4つが1小節の音符の数です。
そのほかにも1拍を2分音符(たまにある)や8分音符(たまにある)、付点4分音符(ほぼない)とする場合もあります。
色々な拍子
2/4(4分の2拍子)・・・四分音符が2つの拍子、行進のリズム、元気よいリズム
3/4(4分の3拍子)・・・四分音符が3つの拍子、ワルツのリズム、優雅なダンス、童謡などの可愛い曲、クラシックにも多く用いられる。
6/8(八分の六拍子)・・・八分音符を1拍とした拍子、拍子の数は6つ。
3/4と6/8の違い
なんとなく同じリズムと勘違いしやすい拍子ですが、言葉を付けるとイメージが分かりやすくなります。
変拍子
5/4(4分の5)、4分音符が1小節に5つなどになるものを変拍子といいます。
小節
一つの小節には4拍子や2拍子などのまとまりが1つ入ります。小節は小節線や複縦線で区切られ、最終小節は終止線を記、さまざまな音価の音符の組み合わせで音楽を表現します。1曲では数十~数百小節になります。
テンポ、BPM
曲の速さの事。ポピュラー音楽ではBPM=〇〇で表現する。
BPM
Beats Per Minuteの略で1分間の拍の回数表します。
BPM=60であれば秒針と同じスピード、120であれば倍のスピード
BPM=60とBPM=120であれば同じ4分音符でも時間的な長さは変わることになります。なので4分音符の音価といってもその長さは相対的です。
Beat(ビート)
日本のバンド用語では拍子の意味よりも「ノリ」のニュアンスで使われることの方は多いです。
例えば、
4(フォー)ビートは本来、4拍子の意味ですがミュージシャン同士だと、ジャズのリズムのニュアンスを指すことがあります。
また、2(ツー)ビートはカントリーやロックの早いビート(4分の2拍子)と、ジャズやボサノバ等のゆっくりな(2分の2拍子)意味があったりと、かなり曖昧な表現です。
付点
音符(単純音符)に点が付いた音符を付点音符と言い音価が変わります。
点が付けられた音符の半分の長さの音符を足した音価になります。
(例)
付点4分音符では4分音符に8分音符(4分音符の半分の音符)を足した長さに代わります。
さらに付点をつける複付点音符(点が2つ付く)もあります。(付点のさらに半分の音符の長さを足す。)
その他の音価の記号
タイ
同じ高さの2つの音符をつなぐ、小節線を越える表現が出来る。後ろの音符は弾かない
似たものにスラーがあります。タイと同じように見えますが高さの違う音符をつなぎ、滑らかに演奏する為の記号。
見分け方は高さが同じであればタイ、違うのがスラー
楽譜を見やすくするためのタイ
8分音符であれば2拍目と3拍目をまたがる音符の場合、16分音符は1拍目、2拍目、3拍目、4拍目をまたぐ音符はタイを使って書かれます。
拍をまたぐタイは見やすい楽譜をつくるコツの一つ。
上の図は同じリズムとして読めますが、×の方で書くと読みにくくなります。
連符
1拍を3つに分ける3連符や5つに分ける5連符などもありますがここでは省略します。
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