エフェクターの基礎知識・定番エフェクター【エレキ初心者用】
エフェクターについての基礎知識や用語、手に入りやすく比較的リーズナブルで代名詞的な定番エフェクターを紹介します。
目次
エフェクターとは
エフェクターとはエレキギターにさまざまな効果(エフェクト)をかけ、音を加工する機器。基本的には演奏中に足で踏んで操作をします。
1960年代から開発され、エフェクターが無ければ作れないサウンドも多くあり、今ではエレキギターのサウンドに欠かせません。
メーカーや種類、専門用語も多く価格も様々なので、自分にはどれが必要なのか見つけましょう。エフェクター選びもエレキギターの面白さの一つです。
アコースティックギター用のエフェクターもありますが、生音を重視する楽器なのでライブなどではあまり積極的には使用しません。
コンパクトエフェクターとマルチエフェクター
必要な分だけ揃えるコンパクトエフェクターと複数のエフェクターが沢山入っているマルチエフェクターがあります。ラック型エフェクターもありますが、大きなシステムになるのでここでは割愛します。
コンパクトエフェクター
ペダルやストンプとも言われるコンパクトエフェクターは、1つのエフェクターで1個(または2~3個)の効果(エフェクト)のオンオフが可能です。自分に必要な数のエフェクターを使うので、数が多いと持ち運びが大変になりますが、こだわりの音を追求するかたにはコンパクトエフェクターがオススメ。
マルチエフェクター
多いものでは数百種類のエフェクターが入っており、それらを同時に、または切り替えが可能。あらゆるエフェクターの音や組み合わせが簡単に楽しめます。初心者には下で紹介するリーズナブルなマルチがおススメです。
ハイスペックなマルチエフェクターでは何でもできる反面、操作性や予備知識、専門用語の多さなどから、初心者にはややハードルが高いでしょう。
こだわりのコンパクトエフェクターとマルチエフェクターを併用することも可能です。
エフェクターの種類
エフェクターには効果や機器の回路によって種類が分かれます。〇〇系と分けて紹介しますが明確ではありません。これ以外にも様々な種類があります。
種類ごとの定番コンパクトエフェクターも価格がリーズナブルなものを紹介。
歪み系
- オーバードライブ
- オーバードライブは、アンプを限界まで上げたときに生まれる独特の歪みを再現したエフェクター。
とりあえず一つは持っておきたいエフェクター。 - ディストーション
- ディストーションはオーバードライブよりもさらに歪ませた金属的で重厚な音。
- ファズ
- ファズの歪みは、独特の潰れたサウンド。ハマると抜け出せないエフェクター。
- ブースター
- 音量や歪みをブースト(上げる)するエフェクター。オーバードライブペダルをブースターとして使うことも多い。ブースターの設置場所によって効果が変わります。
知っておきたい用語
Gain(ゲイン)・・・歪み量を調整する
歪みの分類は、明確に分かれるわけではありません。
例えばオーバードライブっぼいファズや、ディストーションっぼいオーバードライブなどもあり、エフェクターそれぞれのサウンドとなります。
※音響機器としては、回路によって分けられる。
定番オーバードライブ
- 商品名
- SD-1
- メーカー
- BOSS
- 特徴
- 1981年リリースの定番エフェクター。オーバードライブエフェクターの基準の音。
BOSSのホームページのSD-1のページが凄い!←クリック - ※参考価格
- ¥6,600(税込)
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
定番ディストーション
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
定番ファズ
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
定番ブースター
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
BOSS SD-1やIbanez TS-9などはブースターとしてもよく使われます。
モジュレーション系
- コーラス
- 音を重ねる効果で厚みあるサウンドや、爽やかで独特の透明感のあるエフェクター。
- フェイザー
- 独特なうねりのあるサウンドを作る。
知っておきたい用語
Rate(レイト)・・・揺らぎの速さ
Depth(デプス)・・・揺らぎの深さ
定番コーラス
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
定番フェイザー
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
空間系(残響系)
- ディレイ
- 「やまびこ」効果のあるエフェクター。音を遅らせて重ねるカラオケのエコーに近いエフェクト。温かみのある「アナログディレイ」と原音を忠実にくり返す「デジタルディレイ」とで多少の違いがある。
- リバーブ
- アンプにも搭載されていることが多いエフェクト。残響音のコントロールして、空間の広がりや幻想的なサウンドを演出できる。音をアンサンブルに上手くなじませる役割もある。
知っておきたい用語
Time(タイム、ディレイタイム)・・・ディレイ音の間隔
Feedback(フィードバック)・・・ディレイ音の繰り返し頻度
定番ディレイ
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
フィルター系
- ワウワウペダル
- 通称ワウペダル。文字通り「ワウワウ」聴こえる音に変化させるエフェクター。ストローク、ギターソロ、カッティングなどエレキギターで活躍の場は多い。
- イコライザー
- アンプにもある、「トレブル」「ミドル」「ベース」をさらに細かく調整ができるエフェクター。音質を大きく変えられるので、少し難しいエフェクター。EQ(イー・キュー)と略される。
定番ワウペダル
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
ダイナミクス系
- コンプレッサー
- 効果が目立たない隠し味的エフェクターですが、「音量を均一する」、「サスティーン(音の伸び)を増やす」、など「演奏を目立たせる(聴きやすくする)」為のエフェクターです。練習では使わないほうがベター。
知っておきたい用語
Threshold(スレッショルド)・・・圧縮を開始させるための音量の位置、しきい値
定番コンプレッサー
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
アンプ系
- アンプシミュレーター
- アンプをシミュレート(模した)したエフェクター。
アンプシミュレーターのサウンドが、本物のアンプと変わらないほどに進化しており、今では多くのプロギタリストも使用しています。
使い方がやや特殊で初心者向きではないので、割愛します。
特にDTM(デスク・トップ・ミュージック、パソコンで行う音楽制作)では、アンプシミュレーターは必須です。
マルチエフェクター
以前は「マルチ=音が悪い」などの印象がありましたが、今では低価格で高品質なマルチエフェクターが揃っています。
知っておきたい用語
Patch(パッチ)、Bank(バンク)・・・各バンクにパッチ(設定した音)を呼び出す。
Preset(プリセット)・・・予め設定されている音
定番マルチエフェクター
※SOUND HOUSE価格(2023年9月)
その他のエフェクター
チューナー
チューナーは音を出さずにチューニング出来るペダルタイプが便利です。
ボリュームペダル
ボリュームを足元でコントロールするペダル。
パワーサプライ(アダプター)
パワーサプライはエフェクターではありませんが、コンパクトエフェクターにはそれぞれ電源が必要になります。パワーサプライは多くの電源を一台でまかなえるので便利です。
ラインセレクターとスイッチャー
複数台のエフェクターの踏みかえを簡単にするためのエフェクター。
エフェクターを使う際に必要なもの
1つのエフェクターの使用に最低でも、 シールド2本、電源(電池やアダプター)が必要になります。 エフェクター以外の備品も費用がかかるので、始めるときには注意しましょう。
シールド、パッチケーブル(短いシールド)
それぞれのエフェクターにはINとOUTがあるのでその分のシールドが必要になります。ギターからエフェクターに繋ぐシールドと、アンプからエフェクターに繋ぐシールドは3mから7mぐらいが一般的です。特に短いシールド(15cm前後)をパッチケーブルと言います。
シールドやパッチケーブルの質が悪いとノイズの原因になります。
電源アダプターまたは9v電池
エフェクターを駆動させるには、電気が必要です。殆どのコンパクトエフェクターは9V電池(四角い電池)で動きます。 電源アダプター(ACアダプター)や、エフェクターの数が増えてきたら、前述のパワーサプライも便利です。
エフェクターボード(エフェクターケース)
無くてもエフェクターは使えますがトラブル防止の為、ボードを使うことが一般的です。
特にエフェクターを複数使うときには、自宅でセッティングしたまま持ち出すようにすると、慌てずに済み演奏に集中できます。
エフェクターの繋ぎ方、つなぐ順番
エフェクターの接続順にはオススメがあります。上記の通りにまずは接続してみましょう。
エフェクターのIN(インプット)側がギター、OUT(アウトプット)側がアンプとなります。同時に2つ以上のエフェクターを接続する場合は、前段のエフェクターのOUTから、後ろのエフェクターのINへ接続します。
ジャンルによる使い方例
ジャンルによって使用するエフェクターも変わります(絶対ではありません)。コンパクトエフェクターを購入する参考にしてください。
ポップスや軽いロックなど
オーバードライブ、ディレイ、コーラス、ワウ
ハードなロックやメタルなど
ディストーション、ディレイ、ワウ、イコライザー
R&B、ソウル、ファンク
コンプレッサー、オーバードライブ、ワウ
実際のライブやアンサンブルでは、ブースター、やボリュームペダルを加えると音量バランスを取りやすくなります。
パソコンでギターエフェクター
外でライブやスタジオを使ってギターは弾かない、という方はパソコンを使ってエフェクターを使うことができます。
アプリケーションのダウンロードと、専用のオーディオインターフェイス(ギターとパソコンをつなぐモノ)が必要ですが、実際のエフェクターと同じような感覚で扱うことが出来ます。
パソコン上にそのまま録音データとして残せるのもメリットです。 パソコン、オーディオインターフェイス、アプリ、その他にも自分で音を聴くためのヘッドホンが最低でも必要なことを考えると、初心者にはハードルが高めです(特にパソコンが苦手な方には)。
まとめ「自分だけのギターサウンド」
エフェクターでギターが上手くなる訳ではありませんが、使いこなせば無限にオリジナルギターサウンドが作れます。
種類が多すぎて何もを買えば良いか迷いますが、エフェクターもギターの大切な要素のひとつです。エフェクターでエレキギターを楽しみましょう!
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