【タブ譜・音源】スケールの世界
今回は、どちらかと言えば雑学やちょっとした小ネタ的な内容です。違う角度から音楽の面白さを感じましょう。
ここで言うスケールとは西洋音楽を中心とするポピュラー音楽理論に基づくものです。世界の音楽にはこれらに当てはまらないこともあります。
スケールとは
よく知られている「ドレミファソラシ」も数あるスケールの中の一つであり、メジャースケール(日本語ではハ長調)といいます。
1オクターブ内には12個の音が階段状にあり、13番目の音は1番目の音の1オクターブ高い音になります。
スケールの違いは、オクターブ内で基準となる始まりの音から1オクターブ上の音までの音階の付け方(選び方)によって、音の雰囲気に違いが生まれます。
スケールを深く理解するためには音楽理論が不可欠ですが、ここではスケールの持つサウンドの違いを聴いてみてください。タブ譜もあるので実際にギターで弾いてみましょう。
それぞれのスケールには個性があり、明るく感じたり、暗く感じたり、また、どこかの国がイメージ出来るようなスケールもあります。
基本のスケール
スケールの違いを分かりやすくするために全てド(C)の音から始まります。
音源では最初にスケールを弾き、次にそのスケールを使ったフレーズを(適当に)演奏しています。
メジャースケール
※音が出ます
音楽の授業で習うドレミです。他のスケールと比べると明るく安定した雰囲気です。
マイナー・スケール(ナチュラルマイナー・スケール)
※音が出ます
マイナースケールは暗く悲しげなスケール。Cマイナースケールの場合はE♭メジャースケールの6番目から始めたスケールと同じです。詳しい説明は省きますがこれを「平行調」と言います。
ハーモニックマイナー・スケール
※音が出ます
上のマイナースケールの第7音を半音上げたスケール。マイナースケールよりも物悲しくドラマティックな響きが特徴。
メジャーペンタトニック・スケール
※音が出ます
5を意味するペンタ。メジャースケールからF(ファ)、B(シ)を抜いた5音のスケール。オリエンタルな雰囲気もあり、以外にも日本、中国、東アジア、スコットランド、インド、南米など多くの国で聴くことのできるスケール。
ペンタトニックスケールは覚えやすいのでギターで最初に覚えたいスケール。
マイナーペンタトニック・スケール
※音が出ます
ペンタトニックスケールのマイナーバージョン。メジャーペンタトニックスケールと同様に5つの音で構成されています。シンプルにカッコいいサウンドでロックのイントロにも多く使われています。
不思議なスケール
ドリアン・スケール
※音が出ます
マイナースケールの6番目の音が半音高いスケールで、どこか調子の外れたような雰囲気のスケールですが、聞き慣れてくると不思議とカッコよく聴こえてきます。
ホールトーン・スケール
全音音階のスケールで、人工的で非常に無機質なサウンド。鉄腕アトムのイントロのフレーズ。
オリエンタルなスケール
スパニッシュ・スケール
※音が出ます
スペインのフラメンコでよく使われるスケールで8音で構成されており独特の雰囲気を持ちます。ナイロン弦のギターで演奏すれば、さらに雰囲気がアップ。
その他にもオリエンタルなスケールとして、ペルシャン・スケール、アラビック・スケール、ハンガリアン・スケールなど世界各地でスケールが存在します。
日本のスケール
陰音階(陰旋法)、都節音階
※音が出ます
日本の雅楽や民謡で聞くことのできるスケール。上行と下行でスケールの並びが変わるのが面白い所です。「さくらさくら」もこのスケール。
琉球音階
※音が出ます
沖縄を感じることができる素朴な響き。三線(さんしん)風にミュート奏法で演奏してみました。
スケールと楽器の関係
今回はスケールの違いを感じてもらう為に、あえて同じテンポとリズム、同じエレキギターの音色で演奏したものを音源にしています。それぞれのスケールに合った楽器を使うことも音楽の要素としては大切になります。
スパニッシュ・スケールでは、フラメンコギター、陰音階では篳篥(ひちりき)、箏(そう・こと)、三味線、琉球音階では三線(さんしん)などで演奏することで曲の雰囲気をアップさせることができます。
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